2026年8月
このたび、花田先生が、第43回日本受精着床学会・学術講演会において「世界体外受精会議記念賞」を受賞されました。
花田先生、おめでとうございます!
今回の「教室員の風景」は、受賞された花田先生ご本人より、学会でのご発表や受賞についてご報告いただきます。
花田です。
少し前の話になりますが、2025年8月に開催された第43回日本受精着床学会・学術講演会において、「帝王切開瘢痕症候群(CSDi)患者の子宮内フローラの解析」が世界体外受精会議記念賞(臨床)を受賞いたしました。
今回の研究では、発表当時「帝王切開瘢痕症候群」と呼んでいた帝王切開子宮瘢痕症(cesarean scar disorder: CSDi)の不妊症の患者さんで、子宮内に液貯留がある方を対象に、その貯留液中の細菌叢(フローラ)を解析しました。
従来、子宮内のフローラはLactobacillus属(いわゆる乳酸菌)が多いほど妊娠には良い環境であると考えられてきました。しかし近年、さらに詳細な検査ができるようになり、今回CSDiの患者さんでは、一見Lactobacillus属が多く良好に見えるフローラの中に、必ずしも妊娠に適しているとは言えない状態が多く存在することを明らかにしました1)。
これまでに当教室では、CSDiに伴う不妊症について、さまざまな角度からその病態解明に取り組んできました。今回の研究もその延長線上にあるものであり、このような栄えある賞をいただけたことは、辻教授をはじめ、臨床・研究に携わってこられた多くの先生方のお力によるものと感じています。今後もさらに研究を進め、より適切な治療選択につながるものへと発展させたいと考えています。
今回の受賞を一つの節目とし、今後も日々の診療から生まれる疑問を研究につなげ、患者さんに還元できる成果を積み重ねていきたいと思います。
1) Hanada T, Nobuta Y, Kasei R, Kasahara M, Matsuda Y, Takahashi A, Tanaka Y, Sako H, Tsuji S. Species-level analysis of intrauterine cavity fluid microbiota in cesarean scar disorder. Eur J Obstet Gynecol Reprod Biol. 2026.

