遺伝相談、HPVワクチン、がん・妊孕、子宮内膜症、セカンドオピニオンの各外来についてのページです。

遺伝相談外来

近年の分子遺伝学の進歩は目覚ましく、病気と遺伝子の異常との関連性が明らかにされつつあり、ことに、親子間で遺伝する病気はかなりの部分が解明されてきています。

しかしながら、多くの方はその情報の多さゆえに、かえってどの情報が正確かを取捨選択できず、また、私たち医療者側も日々の診療に追われる中ゆっくり説明する時間を持てないのが現実だと考えます。

そこで、近畿大学大学院遺伝カウンセラー養成課程客員教授の井田憲司先生をお招きし、専門外来を開設することといたしました。

井田先生は、京都大学医学部を卒業されたのち、同医学部放射線遺伝学教室において学位を取得され、現在は産婦人科認定医、臨床遺伝専門医はもちろんのこと、受精着床学会評議員として遺伝学、生殖医学、産科学の分野でご活躍中です。

遠慮なくご相談下さい。なお、外来は下記のように行います。

遺伝相談外来:第1水曜日 9:00〜14:00(完全予約制)
産婦人科外来受付:077-548-2576

一日当たりの診療患者数には制限がありますので、月曜から金曜日の午後2時から4時までの間に、産婦人科外来受付に連絡し予約をお取り下さい。

HPVワクチン外来

子宮頸癌の発生にヒトパピローマウイルス( HPV : human papilloma virus )が関与することが明らかとなっており,HPV感染を予防するHPVワクチンがすでに100カ国以上で投与されています。我が国でも2009年10月にHPVワクチンが厚生労働省に承認されました。これを受けて当科でも、平成22年3月よりHPVワクチン外来を開設いたしました。

子宮頸癌はワクチンによる予防が期待できる唯一の癌であり,さらに子宮がん検診を定期的に受診することで将来的には100%の予防が可能と考えられます。

HPVは100種類以上が知られており,そのうち皮膚・粘膜に感染するものが約40種類、さらに癌の発生の原因となるものは約14種類あります。とくにHPV16型,18型の2種類で70%の子宮頸癌に関与しており,HPVワクチンはこの2種類の感染を予防します。一方で80%の女性がHPVに感染すると言われ,感染イコール子宮頸癌発生というわけではありません。HPVは感染しても通常は6ヶ月から2年以内で自然消退しますがウイルスが長期に存在する状態,すなわち持続感染方が成立すると一部に前癌病変が発生しさらにその一部が子宮頸癌となります。つまりHPV感染を起こしても癌を発症するのはごくわずかですが,残念ながらどのような方が持続感染してしまうのかはわかっていません。そこでHPV16型,18型の感染そのものをHPVワクチンにより予防することで子宮頸癌を防ごうというわけです。実際には初回とその1ヶ月後,6ヶ月後を原則として、計3回の筋肉注射を行います。

ところで残念ながらHPVワクチンだけでは子宮頸癌予防は完全ではありません。まずインフルエンザワクチンでも新型と季節性の2種類があるように,現状のHPVワクチンは16型,18型のみを対象としているということです。つまりほかのHPVによる子宮頸癌は十分予防できません。もう1つは,これもインフルエンザ同様,すでに感染したHPVを抑えたり,すでにある病変を治癒させるものではないということです。またワクチンの効果がいつまで続くかも詳しくはわかっていません。実は上記2種類以外の型のウイルスにも一部有効であったり,効果は20年以上続くとも言われていますが子宮頸癌を予防するのに最も良い方法はHPVワクチンに加え,子宮頸癌検診をしっかり受けることです。そうすればワクチンが有効でないHPVに感染し病変ができたとしても癌になるまえに発見し治療することができます。

子宮頸癌は予防する時代になりました。HPVワクチン接種希望の方は産婦人科外来受付に予約の上、HPVワクチン外来を受診してください。

HPVワクチン外来:第2、第4水曜日14:00~16:00(完全予約制)
産婦人科外来受付:077-548-2576
1回の接種料金: 15,000円

がん・妊孕外来

がんや自己免疫疾患などの患者さんの妊孕性温存外来

正式には「がんや自己免疫疾患などの患者さんの妊孕性温存外来」と称する特殊外来(通称、がん・妊孕外来)です。主治医の先生からのご紹介による予約制となりますので、患者支援センターからお申し込みいただくこととなります。

がんや自己免疫疾患などでは、原疾患のために行う抗がん剤などの治療により患者さんの卵巣や精巣の機能を損なうことがあります。本外来では、このようなケースの将来の妊娠する力(妊孕性)の温存に関して、十分な時間をかけて情報提供を行い、その適応の有無を判断します。その後可能な対応を相談することになりますが、妊孕性温存を考える場合には、近隣の不妊治療施設とも協力し、配偶子、胚、卵巣組織の凍結保存を行って速やかに原疾患の治療を開始できるようサポートします。本外来は、滋賀がん・生殖医療ネットワーク(OF-Net Shiga)とも連携しており、がんなどで治療により生殖機能に影響が出ると考えられる場合など、患者さんが妊孕性温存に関するより詳しい情報提供を希望された際にご利用ください。

また、本外来は、妊孕外来とも協力して、がんなどの原疾患治療終了後の不妊治療のサポートも行っています。

予約方法について

毎週月曜日から金曜日 9時から12時 完全予約制

予約方法 がん治療などの担当医より滋賀医科大学医学部附属病院患者支援センターを通じて、母子・女性診療科担当の先生にご相談いただきますようお願いします。がん・妊孕外来にご予約をおとりいただく必要があります。
初診 8,200円
再診 5,700円

子宮内膜症外来

子宮内膜症は、罹患している女性にとっても、診療に携わる医師にとっても、とても厄介な疾患です。

まず人によって、月経や性交時の痛みの原因となったり、妊娠が成立する妨げとなったりするだけでなく、卵巣にできるチョコレート嚢胞は経年の変化を経てがん化することもあり得ます。このことは、治療を必要とする目的がさまざまで人により異なることを示しています。

つぎにこの疾患は30歳代を中心とする若年層によく見られることから、一般に将来の妊孕性を失うような根治を目指した手術はできず、多くは子宮や卵巣の機能を温存した手術を選択することになります。このことはすなわち、手術後にも再発の可能性があることを意味します。
また、治療のもう一つの柱である薬物療法も、現時点では子宮内膜症を完治させることは難しいと考えられており、つまり、若くて月経のある間はなかなか治らないと言えるわけです。

その一方で、医療も進歩しており、手術療法や薬物療法の治療手段には選択肢が増えてきました。ざっと挙げても、手術療法には、開腹手術や腹腔鏡下手術という手段と根治手術と保存手術という目的の組み合わせがあります。
薬物療法にもダナゾール、GnRHアゴニスト、黄体ホルモン製剤、低用量エストロゲン・プロゲスチン製剤などの種類があり、薬により内服や点鼻、注射のほか、薬成分が徐放する子宮内器具なども存在します。
これらの多くの選択肢からひとつの治療方法を選ぶことは容易ではありません。

以上のようなことから、子宮内膜症の治療には、ひとりひとりの背景と治療目的を考慮しながら、その人にとって、もっとも適切な治療を選んでいく治療の個別化を図る必要があります。そこで、貴女にとって最善の治療をみつけるお手伝いをするために、第1週を除く水曜日の午前中に、子宮内膜症の専門外来を設置いたしました。どうぞ、予約の上ご利用下さい。

セカンドオピニオン外来

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