教室員の風景

2010年4月

滋賀医科大学産科学婦人科学講座(母子診療科)の喜多です。産婦人科医療に身を投じて、早、23年の月日が流れました。現在、周産期医療、いわゆる産科を中心に、日々診療に明け暮れております。私が産婦人科医師になった頃と比較し、超音波診断装置、CT、MRIなどの医療機器はめざましい発展を遂げ、様々な胎児治療も開発されたことにより、それまで救うことのできなかった尊い命の灯火を、絶えることなく、未来に向け照らし続けることが可能となりました。しかしその一方で、リスクのある妊婦さんの占める割合が増加し、安心・安全の狭間で、我々、産婦人科医師は精神的・肉体的負荷を強いられたことも事実であります。でも、医療の現場では、100%安全が保証される医療行為は存在せず、常に不確定な要素を伴います。新しい命の誕生の場に立ち会える喜びは、如何なる言葉でも表現することができないほど、荘厳なものであり、もしもう一度生まれ変わって、医療の現場に身を投じることになったとしても、私は迷わず産婦人科を選択すると思います。多忙な現場であればあるほど、得られるものは大きいと信じてやみません。

このような私ですが、最近、フラワーアレンジメントという全く以て似つかわしくない趣味を持つようになりました。月1回だけですが、教室に足を運び、花とふれあう時間を持つようになりました。他の生徒さんも女性ばかりで、男性は私一人です。でも、日常から女性に接している私にとって、何の抵抗もなく、この世界に入ることができました。これも、産婦人科医師であって良かったことかも知れません。

皆さんも産婦人科医師になり、新しい命、美しい花にふれあいましょう。