教室員の風景

2015年4月

不惑の40を迎えるにあたり

みなさま、こんにちは。母子診療科の辻と申します。今年で40才になります。そう、あの広島東洋カープの黒田博樹投手と同じ1975年生まれです。20億とも言われるオファーを蹴り、年棒4億の古巣広島に帰ってきた男の中の男です。日本人なら誰でも好きなパターンですが私も大好きです。格好よすぎます。そして、そこには仕事で最も大切なことは何かということが凝縮されているように感じます。

私の仕事は産婦人科ということですが、主に周産期医療に携わっています。一般的に言われていることですが、妊娠・出産という行為に100%安全ということはありえません。分娩250例に1例程度は何らかの医療の介入がなければ、母子に不幸な転帰をたどる可能性があります。とりわけ、当大学病院は総合周産期センターということもあり、いわゆるハイリスク妊娠の方が数多く出産されています。その中には、母体が妊娠するだけで危険な方もいますし、過去にあまり報告例のない稀な症例もあります。その都度、当施設のカンファレンス等で慎重に議論され治療方針が決まっていきます。そして、無事に母児共に退院されていく時、安堵とともに産まれてきた赤ちゃんの今後の人生を応援したい気持ちになります。こんな気持ちにさせてくれることこそが自分にとっての報酬であり、この仕事を選択し継続していて良かったと感じる瞬間なのだと思います。よく聞かれる質問ですが、再度専門の診療科を決めるチャンスがあったとしても迷わず産婦人科を選択するでしょう。

さて、自身の健康管理も重要な課題です。先述した黒田投手と違って、母子診療科の病棟まで階段で上がるだけで、息も上がる状態です。それらを改善すべく、最近週に1回程度の運動を始めました。そこで、知ったのはちょっと走ったぐらいでは熱量なんて消費できないということです。自転車こぎでそこそこ運動したなと思っても、消費カロリーは100kcal、おにぎり1つ食べれば終わりです。あと、脂肪を効率的に燃焼させるのには最大心拍数(=220 ― 年齢で計算)の約7割程度の心拍数で運動を続ける必要があるようです。体力維持の道は遠く険しいようです。

写真は今年3才になる息子が好きな新幹線。特にDr.イエローが好きなようです。手が離せない時は新幹線大集合!のDVDを見せておけばなんとかなります。息子の小学校の運動会で共に走れる体作りを今から行い、文武両道・公私ともに充実した40代を送りたいものです。