教室員の風景

2016年12月

「ヨーロッパ最西端の国、ポルトガルの空気に触れて」

今回教室員の風景を担当させていただきます専攻医1年目、松本有美と申します。産婦人科医として1年満たない現在、まだまだドタバタしながらも周りの方々に助けられながら診療に携わらせていただいている毎日です。私の趣味は旅行・カメラ・ワインでして、今回は11月末から12月初頭に夏休みを取らせていただき、この3つの趣味を堪能できたポルトガル旅行について書かせていただきます。拙い文章ではありますが、ポルトガルの魅力を語らせていただきますのでおつきあいいただければ幸いです。
皆さんはポルトガルと聞くと、どんなイメージがあるでしょうか。 フランシスコ・ザビエル スペインの横の国 カステラ サッカーのクリスティアーノ・ロナウド 私のイメージはそんなところでした。今回旅行先としてポルトガルを選んだのは、あまりイメージの固まっていない国であり、肌でポルトガルを感じたいと思ったからでした。
ポルトガルを訪れてひしひし感じたのは、現地人の『人柄の良さ』です。ポルトガル人はお隣のスペイン人と比較してやや控えめでおとなしく、それでいて人なつっこい人が多く、素朴な人柄の良さを感じました。日本に対して大変友好的で、「日本語でこれは何というの?」といろいろな場面で地元の方に尋ねられました。また、原則的に車社会ですが、歩行者が横断歩道に立っているとほとんど100%と言って良いほど、車が停まってくれます。
街並みは街灯が少なく、日が暮れると滋賀県など比ではないほど暗くなりますが、女性一人で歩いていてもあまり支障がないほど治安はいいです。(ただし首都や大都市ではスリなどには注意が必要です。) イギリスの雑誌で『世界値治安ランキング』なるものが発表された際、上位20位以内に入る治安の良さということもあり、前情報通りの治安の良さでした。
ポルトガルの見所の一つは修道院です。大航海時代に繁栄したことを象徴し、様々な輸入品などをデザインにちりばめる、マヌエル様式という手法で創られた修道院が特徴的でした。また、世界遺産に登録されている『コインブラ大学』の図書館は歴史を感じさせる内装で、こんなところで勉強できるなら大学時代に留学したかったと思うほど魅力的でした。夕陽も大変きれいで、写真はポルトガルのなかでも西の最果て、ヨーロッパ最西端で日本から最も遠い場所『ロカ岬』で撮影した夕陽です。(旅行の最終日に行ったため、素敵な夕陽に感動するとともに「あぁ、夏休みが終わってしまう…」と感傷に浸った瞬間でもあります。)
食に関してですが、海に囲まれていることもあり、魚介類は非常においしかったです。特に鰯料理は絶品でした。ポルトガル料理は基本的に前菜、主菜、デザートの3部構成が多く、デザートも大きな比重を占めています。私個人的な感想としては…デザートは少し日本人の口には甘ったるく感じるかも、と言ったところです。砂糖が貴重であった時代に大変甘いものが好まれたようで、今でもその風習が残っているからでしょうか。最後にお酒に関してですが、ポルトガル特有のものとしてはポートワインというものがあります。発酵途中のワインにブランデーを注ぐことで発酵を止め、糖度を高く保った度数の高いポートワインができあがります。12月という季節柄、身体の芯から温まるワインでした。
今年もいよいよ12月に入り、もう新たな年を感じる時期となってきました。夏休みも明けたため、新年に向けて心機一転し、今後も日々精進していきたいと思います。読んで下さった皆様、身体には充分気をつけて新年をお迎え下さい。