教室員の風景

2016年6月

「熊本の震災」

今月の「教室員の風景」を担当することになった、平成4年卒の笠原恭子です。年齢は勝手に計算して下さい。そして眼鏡を頻繁に掛け外しするのを見過ごして下さい。
今年1月に、かなり久しぶりに大学に戻ってまいりました。10数年前は大学院生だったので、初めてスタッフとして働くことになります。専攻医とペアで上級医として当直するのも初めてで、とても新鮮な体験です。4月から婦人科病棟医長になっており、ますます新鮮な体験が続きます。
これを書いているのは5月の末で、熊本の地震から約1か月半経った頃です。震度7の2日後にもう一度同じ地域に震度7が起きるとは、全く想定外。地震は予知するものではなく、対応するものになってきたようです。ボランティアに派遣された花田先生、お疲れ様でした。
熊本は3年前に旅行し、熊本城、水前寺公園(成趣園)、阿蘇などを観光しました。阿蘇山は最近の噴火が起きる前だったので、水蒸気の立ち上る火口をのぞきこむことができました。観光客の半数以上が外国人だったのが印象的でした。熊本市内では、熊本城の見える側の1000円高い部屋に泊まりました。熊本城や阿蘇神社の崩壊をテレビで見たときはショックでした。それに、あのきれいに澄んだ水前寺公園の池が干上がるなんて・・・。京都の寺社のお庭は借景の山も含めて素晴らしい造形なのですが、池は適度に濁っていて当たり前で特に疑問を感じていませんでした。それに比べ水前寺公園の池の水は本当に澄んで美しく、今も忘れられません。
元通りにならない部分は多分あるでしょう。今も8000人以上の人がまだ自宅に住めていない状況です。被災地の皆さんの生活が少しでも改善し、元通りに近づくのを祈るばかり、ではなく積極的に寄付をしようと思います。
写真は3年前の旅行雑誌とくまもんです。断捨離とは無縁です。