教室員の風景

2017年2月

大阪に行って、思ったこと

稲富絢子です。母子センターに行って2年がたとうとしています。正直いろんなことがありすぎて、特にこれ、といったことが思いつきません。大阪に行って思ったことをいろいろと書いてみたいと思います。

そもそも母子センターに行こうと思ったのは、自分のしている医療は本当に正しいのか、もっといい管理があるのではないか、要するに自信がなかったからです。そして、どうせ勉強しに行くなら真っ当な周産期センターに行こうと思いました。行ってよかったことのまず一つは、周産期の世界が広がったことです。糖尿病妊娠学会は内科の先生が参加されていて論点が少し違って面白いし、妊娠高血圧学会は基礎研究の演題が多くて勉強になります。モチベーションの高い同僚が多く、毎日新しい発見があります。今まで全く興味がなかった出生前や遺伝に対してもすごく興味を持つようになりました。今後の目標もみつかりました。母胎胎児医学会で周産期の動物実験のシンポジウムがあり、とても面白いと思いました。臨床をやっていて、「なんで?」と思うことが常々ありますが、女性たちは妊娠終了によって勝手に元気になっていきます。(ありがたい話ですが、、、)動物実験は日常の「なんで?」を解決してくれると思っています。脳性麻痺を主に研究するつもりですが、PIH、早産、FGR、双胎など幅広い視野を持って取り組んでいきたいです。

私事では、大阪の保育園に子供が慣れず、最初の3か月泣いている子供を引きずって毎日保育園に連れて行きました。あんなに明るい子なのに。転校って子供にとってすごく負担なんだなと深く反省し、一念発起して小学校受験をスタートしました。給食のある学校、授業料が安い学校、PTA活動が少ない学校、いろいろ調べました。しかし、これもなかなかハードで、正直あまり思い出したくありません。4・5歳児に勉強させるのは簡単ではなかったし、塾の送り迎えも本当に大変でした。(無事受験は終わりましたが。。。頑張った子供にも感謝です。)両親も病気をする年になったし、生きていくって本当に大変だなぁとしみじみ思います。

今まで、なんとなくこの先も周産期をやっていくのだろうなという漠然としたイメージはありましたが、今と同じ周産期の臨床を定年までやることに対してはどこか物足りなさを感じていました。今後の目標ができたことが、この2年間の一番の収穫かなと思っています。しっかりと実績を作っていけるかどうか不安はありますが、これからも成長し続けたいと思っています。