教室員の風景

2022年10月

こんにちは、今年4月より帰学した竹林明枝です。

コロナ禍になって以降、街中のあちこちでアルコール消毒がおかれるようになりました。そこで小学生の息子の夏休みの自由研究で「アルコール消毒をすると本当に手の細菌は消えるか」という研究をしました。今回はその結果をご報告します。

まず、スーパーで料理用の寒天を買って、タッパーに寒天培地をつくりました。そして以下の6つのタッパーをつくりました。①手を洗う前に寒天培地に手掌をつける②アルコール消毒をした後に寒天培地に手掌をつける③水道水で洗い流した後に寒天培地に手掌をつけるという培地を2つずつ作り、それぞれ室温と冷蔵庫で1週間培養しました(各群n=1)。そして肉眼で細菌の数を比較しました。(数えきれないので、多い/中/少ないで表記しました)。

結果:

室温  ①(不潔)多い  ②(アルコール後)多い  ③(手洗い後)少ない

冷蔵庫 ①(不潔)少ない ②(アルコール後)少ない ③(手洗い後)少ない

特筆すべきは室温では①(不潔)と②(アルコール後)は同じだけ細菌が多くふえていたことです。つまり不潔の手にアルコールをつけても、手掌に細菌は残っている。そのうち一部の細菌は死滅すると思われるが死滅していない細菌は増え続ける。そして水で洗い流すと細菌は手掌に残らないということが分かりました。また4℃で培養した群は何れも細菌はふえませんでした(冷蔵庫、流石です!)。

これまでアルコールを信じて、アルコール消毒をすれば手はキレイと思っていましたが、これは間違っていました。残念です。手術前の手洗いのように、水道水で石鹸を用いて洗うことが基本でアルコールはその後使用する二次的なものと認識するようになりました。

以上です。

ありがとうございました。