Counter

あなたは0083077人目の訪問者

滋賀 がん・生殖医療ネットワーク(OF-Net Shiga)

設立の背景と目的

OncoFertility Network
みんなのハートで未来の扉を開こう

がん診療の進歩によりその治療成績は向上し、がんを克服した患者さん(がん生存者)が増えています。これは非常に喜ばしいことですが、その一方で手術、放射線照射、化学療法による影響で妊娠することができなくなり、自らのお子さんを得ることができなくなる患者さんも少なくありません。このことは、がん生存者につきつけられる非常に悲しい現実であり、大きな問題です。

このような中、生殖医療の発展により、がん治療前や治療中に生殖細胞を凍結し、がん治療後に妊娠する力が損なわれた場合の予備として保存しておく試みがなされています。2003年には、悪性腫瘍治療前に卵巣組織の一部を凍結保存しておき、悪性腫瘍治療後、凍結しておいた卵巣を融解し体内に戻し、その卵巣から排卵した卵子により妊娠・出産した患者さんが、世界で始めて報告されました。この分野が、医療として大きく注目されるきっかけとなりました。2014年末までに世界で41人の赤ちゃんが、この方法により生まれています。また、体外受精技術を用いた卵子凍結も、多くの患者さんに提供できる妊娠する力(妊孕性:にんようせい)を保存できる方法です。日本国内でもこの手法を用い赤ちゃんが誕生していることは、すでに新聞やニュースで報道されています。

以上のようにがん患者さんの妊孕性を維持する医療(がん・生殖医療)が発展してきていますが、この医療を推進して行く上で解決すべき課題があります。その一つに患者さんへの情報提供があります。がん治療において患者さんの窓口となるのは、がん診療従事者です。しかしながら、がん診療従事者が、妊孕性温存の方法、所要日数、リスクなどの情報を患者さんに提供し、対応を考えることは困難であると考えます。これは、がん診療従事者が普段行っている診療とは異なる内容の情報を患者さんに提供しなければならないためです。このようなことから、容易にがん治療の必要な患者さんの不妊に陥るリスクを評価でき、妊孕性温存施設の生殖医療者に相談でき、生殖医療者から患者さんへの情報提供と必要に応じがん・生殖医療が行えるようなシステム構築が必要であると考えました。

今回、滋賀がん・生殖医療ネットワークを開設しますが、これは滋賀を中心にがん・生殖医療に関する情報を提供し、がん患者さん、がん診療従事者、妊孕性温存施設の生殖医療者を啓発し、がん患者さんの妊孕性維持を効率的に図ることを目的としています。

Copyright © 2015